テーマ別勉強会 温暖化・大気班 
〜地球温暖化とヒートアイランド現象〜

地球温暖化とは?



<地球温暖化とは?>

 地球温暖化とは人間活動の拡大により温室効果ガスの大気中の濃度が増加し、地表面の温度が上昇することをいいます。

18世紀ごろにイギリスで始まった産業革命以来、特に第2次世界大戦後は、石炭石油をはじめとする化石燃料の消費が増加しました。人間の生産活動の活性化によって、化石燃料の急増やフロン類の生産、使用による温室効果ガスが大気中で増加して、大気の保温力が上がり、平均気温が押し上がってきていることを地球温暖化といいます。

地球の平均気温が上昇することによって生じる異常気象も温暖化現象の一つで、英語ではclimate change(気候変動)といっているものを日本では地球温暖化といっているのです。


<地球温暖化の仕組み>

 地球温暖化は先程から述べている温室効果が原因となっています。温室効果とは太陽光線が地表にあたり、発生した熱が宇宙に放出され、その一部を大気中の温室効果ガスが吸収して地球上に蓄熱する現象をいいます。

 温室効果ガスには主なものとしてCO2、メタン、亜酸化窒素、フロン類がありますが、もしも温室効果ガスが大気圏に存在しなければ地球の平均気温は冷凍庫(約−18℃)の温度になってしまうそうです。

しかし産業革命前は温室効果ガスの中で最も多く存在するCO2でさえ大気中には0,00028%とわずかな量しかなく、他のガス(メタン0,0000007%/亜酸化窒素0,000000275%)と0,0003%もない温室効果ガスが地球の平均気温を約15度程度にまで上昇させています。

1. 二酸化炭素: 物が燃焼することにより発生し、人間の呼気にも含まれ、空気より重く、ドライアイス、炭酸飲料にも利用されています。

2. メタン: 可燃性の気体であり、都市ガス,LPガスの一成分でもあります。水田等の有機物の堆積層からも発生します。また、ウシ、ヤギ等が、反すうする時の呼気にも含まれます。

3. 亜酸化窒素: ナイロンの生産過程や石油や石炭など化石燃料の燃焼、バイオマスの燃焼で発生します。

4. フロン等: 冷蔵庫の冷媒、半導体の洗浄、絶縁用ガスとして利用されています。
フロンの種類にはクロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、ハイドロフルオロカーボン(HFC)、パーフルオロカーボン(PFC) 等があり、フロンに似たもので六フッ化硫黄もあります。



 ちなみに2001年度のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)によると温室効果ガスの濃度が現在の増加率で推移した場合、21世紀末までに地球全体の平均気温が1.4〜5.8℃上昇することがありうるとされています。

※ 気温上昇は極地に近いほど大きくなります。この現象は太陽光を反射する雪氷が減少し、太陽光を吸収する土が現れるためです。


<地球温暖化の原因>

 そしてこのまま地球温暖化が続くと主に次の3つのことが起こると懸念されています。

(1) 海面上昇:南極や高山の氷河が溶けて海水量が増えます。また海水量が上昇するため海水の体積が増えます。そのため100年後には最大で88cm海面が上昇するという予測が出ています。このことにより太平洋やインド洋に浮かぶ島国が沈んだり、砂浜が減ったりします。また各国の沿岸地域では浸水被害に遭ったり高潮の被害が増加するそうです。

(2) 異常気象:まず世界的な影響として大雨の降る地域や雨がまったく降らない地域が出ることが考えられます。そうなると気団の強さが変化し、風向きや風力が変わる可能性があります。また気温の上昇や雨量の変化により砂漠化が進行したり、農業生産に変化が起こったり、生物の生息域が変わることも予測されています。
   日本で起きる影響としては気温が西南日本で4℃、東北日本で5℃上昇すると予測されています。降雪雨量と時期に変化が起きたり、暖気団が強くなることで梅雨が北にずれたり、台風が大型になったり、日本に来る数が以上に増えたりする可能性があります。また四季の変化がおかしくなり、生態系が破壊されたり、季節風の風向きや風力が変わることも予測されます。

(3) 生態系への影響:海面や温度の上昇で、生息域の変化や現象、あるいは消滅等が起こり、気温上昇や生息域の変化に適応できない生物が絶滅したり、絶滅した生物を食物にしている生物が絶滅する等、連鎖的に生物多様性が損なわれる可能性があります。

<地球温暖化の現状>

 世界的に見るとヒマラヤでは氷河において氷河湖ができており、ふもとの村を洪水が襲う危険性をはらんでいます。また氷が溶け出し、巨大なものも含めて南大西洋に流れ出しているそうです。さらに豪雨による洪水が各地で発生している一方で、少雨による干ばつで農作物の不足や生活用水の不足が起きている地域もあります。ほかに珊瑚礁の白化現象も温暖化の影響であると言われています。

 日本では大阪でセアカコケグモ、東京ではワカケホンセイインコのように熱帯性の生物が定着し繁殖し始めているそうです。



次に、温暖化とは概念的に違うのですが、温度上昇率が温暖化の10倍とも言われるヒートアイランド現象について調べたいと思います。

(以下からはヒートアイランド現象に関する内容になります。)

ヒートアイランド現象について

 

では、まず、ヒートアイランド現象の定義から述べます。

ヒートアイランド現象とは、人間の活動が活発な都心で気温が高くなる現象のことです。なぜ「ヒートアイランド現象」と呼ぶかというと、気温の等高線を描いたとき、都市部が島状に見えるからです。
では、ヒートアイランド現象が具体的にどのような現象を起こすか見ていきましょう。

●真夏日の増加が挙げられます。
1980年頃は、7月から9月の最高気温が30度を超えたのは30日程度であったのに対し、1998年では、40日以上にまで増加しています。

●熱帯夜の増加が挙げられます。
熱帯夜の日数は、1965年は14日なのに対し、2000年は41日にまで増加しています。 

●熱中症の増加が挙げられます。
熱中症により病院に運ばれた人の数は、1985年は100人程度だったのが、2000年は300人を超えています。熱中症による死亡と真夏日・熱帯夜の日数に相関関係があるという研究が報告されている点からもヒートアイランド現象に原因があると言えます。

●集中豪雨の増加の増加が挙げられます。
ヒートアイランド現象により高温になる地域では、10mm/毎時以上の強雨がおきやすいという研究が報告されています。

●エネルギー消費の増大が挙げられます。
ヒートアイランド現象により、住民は冷房をよりいっそう利用するようになるため、その排熱でヒートアイランド現象が更に進むという悪循環を生んでいます。

●ビルの谷間における熱環境の問題が挙げられます。
これは、東京では高層ビルが林立する影響で、ビルや自動車からの排熱、またはアスファルトや建物表面にたまった熱などがビルの谷間に蓄積し、ヒートアイランド現象を生むということです。

 

では次に、ヒートアイランド現象の原因について述べます。

ヒートアイランド現象の原因の一つは、アスファルト舗装や建物の増加に伴う緑地などの減少です。

これを具体的に説明しますと、緑地や水面、農地はもともと水分を多く含んでいます。そして、水は水蒸気になるとき、地表面の熱を奪います。そのため、緑地などが多かった時代は、水が気温上昇を抑えるのに一役買っていたわけです。

しかし、近代化に伴い、路面の舗装や建物の建設が進むと、当然、緑地などは減ります。すると、地面の水分の割合は著しく減少し、水蒸気が地表面の気温を下げる役割を果たしにくくなるため、気温が上昇します。熱をためやすいアスファルトやコンクリート面がそれに拍車をかけます。しかも、建物の建設が進んだことで、地表面から熱を奪う風が吹きにくくなります。このようにして、ヒートアイランド現象は起こるわけです。

次に、冷房の稼動などによる建物からの排熱や、工場や自動車からの排熱が増加したことも挙げられます。主な原因は以上です。

ヒートアイランド現象の対策について



【ヒートアイランド現象の対策について】

ヒートアイランドに対する対策について述べたいと思います。

まず、ヒートアイランドを引き起こす原因を考えて見ますと「人工排熱」、「蓄熱効果」「冷却作用の減少」などが主に上げられます。よってヒートアイランド対策をするにはこれらの原因を減らすことが目的になります。

では、簡単にどんな対策があるのかを説明いたします。

まず、「人口排熱量」を減らすためには自動車や家庭からでる熱を減らすような対策が行われます。この人工排熱というのはヒートアイランド現象を引き起こす原因の50%を占めるものでヒートアイランドの一番の原因です。

次の、「蓄熱効果」を低減させるためには建物の壁や道路に熱をためないような対策が行われます。

例えば壁や屋上の断熱化や道路の透水性舗装・保水性舗装などがあります。ところでこの蓄熱効果というものについて解説すると、アスファルトの道路や建造物の壁というのは昼間太陽の日射で高温になって熱を吸収し、夜間にその熱を放出します。これにより、夜の気温が下がらなくなります。このような効果を蓄熱効果と呼んでいて、この蓄熱効果はヒートアイランドを引き起こしている原因の中では比較的に割合は小さいです。

そして3つ目の「冷却作用」を増やし活用するためには、緑を増やす、水辺を保つ、ということが行われます。こうして比較的に涼しい場所を作ることで、都市の温度上昇を緩和しようというのが目的です。


【道路の保水性舗装について】

では次に具体的な対策について一つ挙げたいと思います。それは大阪府や東京都で行われている“道路の保水性舗装”です。

ではまず、保水性舗装はなぜ路面温度を下げる効果があるのかということについて説明します。

この保水性舗装で使う舗装材は、隙間がたくさんあるアスファルト舗装に、水分を蓄えておくことのできる物質、つまり保水材をしみ込ませたものです。この保水材により水分が蓄えられ、その水分が“蒸発することにより”路面温度の上昇を抑えることができるというものです。
つまり、これは雨が降らないと効果はありません。あと付随する効果としてはこの保水材は白い色なので、普通のアスファルトでできた黒い道路に比べ、太陽の熱が吸収されにくいです。

次に、この保水性舗装はどれくらい効果があるかというと日中の最高路面温度は通常の舗装より10度程度低くなります。大阪府が夏に人為的に保水性舗装の道路に水をまいて実験したところ、日中の最高路面温度は通常の舗装より9度低く、翌日も6度程度低いという結果が得られたと大阪府のウェブページにかかれてありました。

また、大阪府によるその後の1年間の調査により「蒸発量は保水量に比例する」ということも分かりました。蒸発量が多いほど路面の温度を下げるわけですから、つまり保水量が多いほど性能がいいことになります。これは、保水材の保水力(どれだけ保水するか)が強ければいいというわけではなく、降ってきた雨水を「すばやく」保水するということも重要になるようです。(保水できないで水は流れていってしまうか、底にたまります。)

最後に、この保水性舗装は試験的に始まった段階ですが、道路というのは東京都の面積の15%を占めるものなので、有効なヒートアイランド対策になりうると思われます。


<参考文献・資料>

・齋藤武雄 「ヒートアイランド―灼熱する巨大都市」 講談社 , 1997.12
・http://www.city.osaka.jp/kensetsu/project/03.htm (大阪市建設局 プロジェクト―すずしい道― 保水性舗装)



【屋上緑化・壁面緑化について】

この屋上緑化・壁面緑化については以下のページを参考にし、これらを紹介するような形で発表いたしました。

http://www.tateyama.co.jp/living/tokusyuu/2002/06/
http://contest.thinkquest.jp/tqj1998/10080/ryokuka/okuzyou.htm
http://www.city.meguro.tokyo.jp/kankyo/jyosei/okujyou.htm
http://www.ryokka.net/media/c01.html

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